ヤリチン伝説 〜目指せ鹿児島編〜 1

私は過去に6人編成のデスコアバンドを組んでいた。

そこに「U」はいた。

彼はとても意欲に溢れ、バンドを動かすぞと日々練習に他バンドとの交流に明け暮れていた。

ちなみにウンチェは練習中に「M」とチンコばかり出していたので、「U」から叱られてばかりであった。

そんなある日事件が起きた。

練習後に我々は良くファミレスでミーティングという名目でだべっていたのだが、その日も2時間程度練習をして各自でいつものファミレスへと向かった。

いつもの席で、いつものメンバー。

会話内容も曲があーだこーだよりも、下ネタやふざけた話ばかりになるのはいつものことだった。

談笑の中、

みんな、聞いてくれ。

と「U」。

どうやら、

「U」がバンドを布教しに鹿児島に行くのだと言うのだ！

このままじゃ、ダメなんよ！！

"アクション"が必要なんよ。

誰もしないなら俺がやる。 

"繋がり"を作ってくるから見ていろ！

みんな「U」をシカトしてケーキを食べた。

そこのクラシックチョコレートケーキが美味すぎたのだ。

「U」は不貞腐れていた。

ウンチェ「やれるもんならやってみな❗️」

U 「やってやるさ！！ 見ていろよ！」

怒号が飛び交う夜のファミレス

何故かもう1人のフロントマンの「M」は「U」におしぼりを投げていてウケた（笑）

ワイワイしたあとは各自帰宅して行った。

本当に

「U」は鹿児島へ行くとも知らず。

いつだっただろうか

「U」が鹿児島へ行ったようだ。

何故か長崎から

原付で下道で行ってしまった（笑）

ぶっちゃけ爆笑した。

頭がおかしすぎる。

節約なのかそれは？

確か片道12時間ぐらいかけて

走行距離往復300km以上

冷や汗が出る。

でも、

俺が知らないバンドマンと繋がりを作ってくるんだよなアイツ。

なんも言えない

「U」は確実に

やりやがったのだ。

数日後

「U」は母ちゃんから借りたベージュ色のデカいダウンを着た状態で長崎に帰国した

原付にまたがっていてもわかる

めちゃくちゃ

モコモコしている、

ダウンがモコモコし過ぎてミシュランマンのようなシルエットであった。

彼はガチガチと小刻みに震えていた。

そりゃそうだ。

真冬に原付で鹿児島から来たんだ。

母ちゃんのダウンでも防げないよな。

すげーよ。

クレイジーだ。

みんな「U」を褒めた。

すごい男だ。

おれは心からリスペクトして

タバコを1本だけやった。

次の日、

暇を持て余すウンチェはスタジオへと向かった

バンドマンがたむろしていて面白いからだ

案の定1人後輩の「F」が来ていた

ウンチェさんお疲れ様です！ニタニタ

？

何故かニヤニヤしている、「F」

F「さっきUさんが来たんすよ、鹿児島の話聞きましたか？」

ウンチェ「ああ、凄いよなアイツ」

F「Uさん、セックスしに行ったらしいですね！ 原付で！！ 鹿児島まで！！！」

爆笑するF

混乱するも

「原付で 鹿児島まで セックスをしに行く」

というパワーワードにハートを掴まれてウンチェはコーヒーを吹いた

爆笑し過ぎて喉が痛かった

どういうことなんだ

あんなにも真面目な表情でアイツは

繋がり

バンドのため

と謳っていたじゃないか？

セックス？？

？

Fが実は、、、と切り出す

俺がスタジオに到着する30分前に「U」は「F」に大事な話があると伝え、

スタジオ内最深部、地下の一室にまで呼び出していた。

〜地下スタジオ〜

「F」 「どうしたんすか？」

…

「U」 「ありがとう、実はな」

「F」 「…。」

ゴクリ

「U」 「俺は鹿児島に行ったんだが、その時にな、、」

「俺は生まれて初めて『愛の無いＳＥＸ』をしてしまったんよ」

ドン❗️❗️❗️❗️❗️❗️❗️❗️❗️

「F」は口止めされたらしいけど面白すぎてそっこうウンチェに言ったらしい。

よく見たら「U」もスタジオのトイレにいた。

「この、、セックス野郎❗️❗️❗️❗️❗️❗️💢」

吠えるウンチェ！

怒りと笑いで狂うウンチェ！

しかし、

冷徹な微笑を浮かべる、

真顔道場を極めし狂った性の権化「U」

時が止まるスタジオ内…

見つめ合う2人の漢

次回

ウンチェ、回し蹴り怒りの説教

続く…